4月2日

街中に身体に馴染んでいないリクルートスーツを着た若者たちが溢れかえっている。

 

期待と少々の不安に満ちた表情。就活を勝ち抜き内定を勝ち取り社会の強者となった自信が滲み出て、これから待ち受ける人生が明るいものであると寸分たりとも疑わない曇りなき眼

 

あいつらの顔を見るとおじさんと呼ばれる領域の年齢に足を踏み入れかけた俺は、まるで太陽の下に晒されたドラキュラ如く灰になりそうなんで、歩道の隅っことか裏路地を歩く様にしております。

 

そういえば俺にもあんな時期があったかもしれない。クソ三流私大を卒業したての俺も就職したての糞会社の研修所へ向かう時は大いに期待に満ちていたものだった。

 

それが今やどうだ。クソ底辺を歩くヒモ男野郎です。そろそろ温かくなってきたからカルガモが巣作りを始める頃だからとか、とち狂った考えで日がな川を眺めカルガモを探しています。もし東京の街中で川を眺めているが飛び込む気配も無く、インスタグラマーよろしくフォトジェニックなシーンを探している風でも無く、ひたすら血眼になってカルガモを目で追っている怪しいアラサー男がいたらそれは俺です。気付いたらストロングゼロか氷結でも奢って下さい。(ビール、発泡酒は苦いのであまり好きじゃありません)

 

ちなみに今日は昼間っから目黒川沿いを歩き、渋谷の方へ抜けていきました。運動とか散歩とかオシャレなものじゃありません、金が無くて歩くしかなかっただけです。途中、道玄坂辺りを抜ける際、あの辺りってIT系ベンチャー多い所為かね、ちょうど初日の入社式が終わったくらいのギラギラ系意識高い系新卒男女グループが俺の方に向かって歩いてきたのね、すれ違いざまに女の方が「アラサーでフリーターとか無職とかって詰むよね、その後の人生どうすんだろ?」とかあてつけのように言ってましたね。

 

はっ! お前らIT系ベンチャーは遣り甲斐あっても給与は少ねぇ!! 10年後に会社があるかどうかも分からんだろ!!そんな身分でよく俺のことを笑えたな!! 

 

俺を笑ったくそ女の方は地方から上京して就職したみたいで、今はまだ会社の借りたウィークリーマンション(同期と相部屋)から研修に通っている模様。

 

くそ女「私、研修終わって住むなら〇×区の辺りがいい。静かで治安いいし、美味しい店もたくさんあるから憧れなんだよねー」

 

意識高い男「お前あそこ人気エリアだから家賃高いぞ、ワンルームでもいいとこだと10万近くするし、ちょっときついんじゃね? 現実見て板橋とかにしとけよ」

 

くそ女「マジかー、東京高いなー地方と全然違うねー。あー絶対今の会社で出世して稼いで〇×区に住んでやるんだ!!」

 

意識高い男「それな! 物欲って仕事のモチベーションに直結するから、それマジ実現させろよ、有限実行な!!」

 

くそ女「OK、マジやる気出てきたわ! つーか明日の研修に備えてサイゼで予習しない?」

 

意識高い男「お、いいね。行こう行こう、他の同期に差をつけてやろうぜ!」

 

^^

お腹いっぱいです。ちなみにクソ女が馬鹿にしたアラサー無職ヒモ男は彼女の払う家賃で貴女の憧れの〇×区の1LDkマンションに住んでますけど何か?

 

・・・・死にてぇ、

 

取りあえず目を輝かせた未来溢れる新卒キラキラボーイ&ガールは早く現実知って虚ろな目になって公園で鳩に餌をやることが昼休みの生き甲斐になるような新社会人になって下さい。

 

 

高級レストラン

・最近、ちょくちょく高級レストランに連れていかれる。

 

 元々僕は食にとんと興味が無い。スーパーの割引総菜と白飯か、あとはモヤシとシメジと豚肉とインスタント食品があれば生活出来る。事実それで10年ほど生活してきた。

仕事が遅くなったらスーパーに寄って半額か30%引きの総菜や弁当を買い込む。お弁当系は冷凍庫に放り込んで次の日に弁当として職場に持って行くこともある。

割引総菜、弁当が無い様な日はモヤシとシメジ、それと豚肉を買ってそれをソースと麺で炒めて焼きそばにするか焼きうどんにするか、それかインスタントラーメンにぶち込んで食べるかだ。基本このローテーションで10年以上暮らしてきて健康上は問題が一切無いし、あまり食にこだわりが無いのでそれがストレスにもならなかった。

 

 しかし彼女は所謂グルメというやつだ。週末は大体、紹介性のレストランや割烹、星付きレストランを食べ歩いている。僕も一度だけついていったことがあるけど、僕の半月分の食費を一回であっさり使うので行くのを辞めた。ふざけんなっつーの、俺が200円引きの弁当を狙うために心躍らしてスーパーに行ってた時間は何なんだ。たまにお寿司のパックが半額の400円くらいで買えるとすごく嬉しくなって、ついでに発泡酒とかも買っちゃおうかななんて気になって、夕飯に600円も使っちゃうけどたまには贅沢してもいいかななんて思ってた俺の細やかな幸福は一体何だったのか。

 

 赤坂の廻らないお寿司屋さん、ビール一杯と10カンほどの握り+小皿の料理が幾つかでお会計

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

15000円

 

 いや無理だわこの食事。

 いやこの界隈じゃ適正価格なんだろうけど、俺の生活コストからしたらとんでもない贅沢、年に一回あるか無いかくらいでいい。つーかそれでもたかが一回の食事程度で15000は使えねーよ。格安ソープ一回行ける金額だぞこれ

 

 ってわけでそれ以降は誘われても一緒に食事に行くのを避けていたのだが、最近は彼氏がいるのに一人でいつも食事に出てるのを周りに不審がられたのか、無理にでも僕を連れ出すようになった。最初は半額出すからと言っていたが、それでも一回の食事が5000円オーバーなので何回かは断ったら、最近は全部出してくれるようになった。

 

 はい、控えめにいってもクズですね。僕もさすがに申し訳ないから断ろうとしたんですが、途中ふと気づきました。俺ってヒモじゃんと。ヒモである時点で最早社会の最底辺、スカベンジャー、ミイデラゴミムシ、今更取り繕ったって大して変わらないよとね。ってわけでヒモはヒモらしく素直に奢られる立場を受け入れることにしました。

 

 そんで最近、星付きのお店とかテレビでよく取り上げられる有名店とか何度か行きました。代官山とか青山とかにある感じのね。そうなると問題になってくるのが服装。僕って靴ってコンバースのスニーカーとデニムとパーカーくらいしか持ってないのよね。一応ユニクロでジャケットとチノパンは買ったけど… 何か場違い感は否めない。他の席の人はブランド物のいい服着ていい時計つけて、いい靴履いて優雅にディナーを決めている。何ならいまその上にのっていう一皿の料理だけで僕の一張羅全部買えますから。だいたい一本数万するワインをとか皆旨い旨いって言いながら飲むけど俺よく分からんのよね、渋いだけじゃんアレ。そもそもそんなお酒飲めるタイプじゃないし。

 

 僕は自分が着ている唯一のフォーマルウェア一そろいより高い飯を食べているわけだ。お店の人にどう見られているのかは知らんし、考えたくも無い。ただ最後の会計の時、伝票をどっちに渡すかテーブルの前で途方にくれるのだけは辞めてくれ。僕もさすがに心が痛いw

 

 しかし思うのだが、高い店って確かに料理の味は旨い。肉の火の通し方とかソースの風味とか確かに絶妙且つ複雑なバランスで超絶技巧の上に成り立っているのだろうとは思う。けどそれに普段食べる料理の10倍近い額を払えるかと言われたらよく分からない。おまけに堅苦しいフォーマルな服装までして、クラシックとか流れる静かな店でマナーとかに気を張りながら食べる料理の味はよう分からん。

 それなら俺は一切気を遣わずに済む街の定食屋さんみたいな場所が落ち着く。テレビやらAMラジオがガンガン流れながらたまにオッサンや店主の罵声が飛び交って昼間からビールとか飲んでても違和感が無いお店、そこにサンダルでデニムにパーカーとかで出かけて生姜焼き定食とか食べてる方が好きなんだよな。

 

 まあこの辺りが底辺から抜け出せない(必要性も感じられない)人間の感性なんだろね。まあ俺は一生井戸の底の底辺でウロウロしてますわ

 

 

 

ねほりんぱほりん

〇 既視感

ここ数日、ツイッターしているとやたらとヒモという言葉が話題になってるなーなんて思ってたらNHKの番組でこんなのやっていたのね…

 

togetter.com

 

詳細は見逃していたためよく分かっていないのだが… 何というか… 登場人物の詳細を見て既視感を覚えてしまった。男:借金300万・定職に就いていないー おいおい俺かよ、借金の額まで一緒だよ。女:年収1500万・部下持ちのキャリアウーマンー 俺の彼女とほぼ一緒やないかーい

 

何なんだろう、この親近感。年齢も近くは無いが遠くもない。このヒモと男性と是非呑んでみたい、いい酒が飲めそう。

 

というよりこの番組をまず見てみたいところである。見逃したので、どっかい誰かがうpしていないかなー

 

しかし、ヒモになるべくしてなる男、ヒモを飼う女性ってのはもしかしたら近い部分があるのかもしれない。NHKで出ていた女性がどうかは分からないが、俺の彼女のようなキャリアウーマンは外ではものすごく気を張っている。それは一緒に外出すると良くわかる。共通の知り合い等に会って食事などをすると、相手がどんな男性であろうとかなり強気。仕事でも対峙する相手が大企業の役員、経営者層だから、仕事に向かう時は一部の隙もないファッション。ほとんど笑みを見せずに冷たく感じる表情で向かっていく。そんなもんで、よく外で会う共通の知人からは「絶対(俺が)尻に敷かれているでしょ」と揶揄される。

 

しかし実際のところそんなことは無い。外で気を張っている分、自宅じゃとことん気を抜いて、これでもかって言うくらいに隙だらけである。家にいるときは大抵寝間着のまま過ごしているし、休日の昼間は髪もボサボサのまますっぴんでひたすらぼーっとしているのが常である。普段も冷蔵庫の中身を把握せずに色々食材を買ってくるから冷蔵庫も冷凍庫もパンパンで、しょっちゅう色んなものを腐らせている。おまけに料理はほとんど出来ない、家事もほとんどしないから掃除関連は外注している。なんつーか隙だらけ

 

完璧な人なんてそうはいない。けどそれを仕事や立場上で望まれてしまう人は多い。特に、まだまだ男性優位な職場やビジネスの世界でキャリアウーマンと呼ばれている女性なんかは特にそうかもしれない。自分の性質ではないのに、部下や或いは取引先の前で舐められないように無理をしてまで、他者から望まれた姿を演じてしまうなんてこと。そうなってしまうと日々で感じるストレスは結構なものである。それを帰ってきて自宅でまで望まれたらたまったものじゃない。故にそういった女性は俺やこの男性みたいなろくでなし系男性で癒されたいんじゃないかと思う。

 

自宅に帰ってくると社会で圧倒的底辺に生きる男がいる。その男は知的な会話も教養も無い、人生において高みを目指すような研鑽も皆無。限りなく意識低い系である。そんな男性を見て安心するのかもしれない。世の中にはこんな生き方をしている男もいると。普段舐められないよう、または競争意識をもって接している職場や取引先の男性とは圧倒的にかけ離れた存在であるが故に幾らでも油断出来る。

 

ほら勉強の合間なんかって頭空っぽにして見れる下らない民放のバラエティ番組や漫画を読んで休憩したくなるじゃない。それと同じで、家に帰ったら何の価値も向上心も無いアホみたいな男を見てホッと一息つきたくなるんじゃないのかねぇ。

 

番組見てないからあまり言及できないけど、この女性もうちの彼女と同じようなところがあって、俺みたいな底辺男を飼っているんじゃないのかなーなんて徒然に思う今日この頃である。

ヒモの終わり。

〇 底辺は底辺職に集まる。

 

ビルの管理職に就きました。ビル管理の仕事を『底辺』との誤解を与えるような書き方かもしれません(ビル管理職の皆さんゴメンなさい)、底辺職と言っているのはうちの会社のことです。何せ過去の経歴不問、前科持ちから元ヤクザや生活トラブル関連も保護一歩手前系の人々が集まり、昇給は一切無しの手取り13万。もちろん残業代は無しである。仕事の中身は自社ビルの管理人的なお仕事。しかし設備の故障なんかは大抵委託している設備会社に流すし、セキュリティ会社が入ってるから巡回などもほぼ任せっきり。従業員は一切やる気なっしんぐなお仕事です。

 

主な業務はビルに出入りする人々から文句や小言を言われながら、蛍光灯の交換と管理室のメーターと警報の確認し、ごみ集積所でゴミ出しをすることくらいかな。仕事は楽だけど意外に拘束時間とストレスは大きい、特にうちのビル繁華街に多いから結構性質の悪い利用者が多いのよね。よく階段の踊り場にコンドームとか落ちてるし。

 

何はともあれヒモ生活の終わりです。

 

まあ、もうしばらくヒモをやっていても問題はさほど無かった。貯金はまだ少しあったし、お金が無くとも住むところと食事には困らない。このまま永遠にヒモ生活を満喫していても良かったのだが、問題は思わぬところからやってきた。

 

市民税と健康保険と年金である。最悪年金は何とかなった。無職と言えば支払い免除になる。ただし市民税と健康保険、てめーらは駄目だ。何がなんでも奴らむしり取ろうとするのな、特に市民税は無慈悲だ。健康保険は多少の減免処置があったが、市民税だけはフルで持っていくのな。しかも去年の年収ベースでだぜ、無職の俺にはたまったもんじゃない。

 

ただでさえ少ないライフなのに、がっつりとHPを削り取っていく。そのエグさといったら、コイキングに100万ボルトを浴びせるが如くである。それも毎月である。埼玉県某市民税課の課長は前世で俺に親でも殺されたのかな? 血も涙もねーすわ

 

ってことで、ゼロになったライフを回復するために彼女にザオリクをかけて貰おうとしたら笑顔でダーマの神殿の案内(ハロワのパンフ)を渡されたので、すごすごと行ってまいりました。

 

ってわけでヒモ生活の終わりです。これからは無職ヒモ日記でなく、有職ヒモ日記になります。あ、ヒモが変わらないのは給与が低いので相変わらず生活費を出してもらっているからです。

 

そんな手取り13万でマンションの家賃折半とか言われたら俺の給与の八割ほど持っていかれるっての。

 

有職なのにヒモの身分は相変わらずですが・・・私、元気です!!

 

ヒモに愛は必要か

〇 当たり前だ

・この一言に尽きる。

 俺をヒモとして飼ってくれているエリート彼女には感謝してもしきれない。彼女がいなかったら俺は今頃上野公園のベンチで寝てるか、山谷の木賃宿にでも転がり込んでいたか、或いは荒川の畔でブルーシートと廃材を使った割と頑丈そうなテントでも作成中だったかもしれない。俺を拾ってくれた恩は彼女に生半可なことじゃ返しきれない。

 

・世の中のヒモに愛はあるのか

 正直、俺にそれは分からない。だって周りにヒモがいないのである。いたとしても公言していないだけか。かくいう俺も周囲の人間にはヒモであることを隠している。リア充のマウンティングが蔓延るFBやインスタなどのSNSでヒモであることをばらした瞬間、奴らリア充界の最下層辺りが日ごろハニービーやジョックの連中にされているうっぷん晴らしのために俺にマウンティングを始めることは目に見えている。俺はそんなSNS人間サンドバッグになるのはゴメンである。

 故に俺はヒモとして孤独なのである。だから他のヒモ達が飼い主に愛や温情を抱いているかどうかは知らない。このblogを開設したのも、いつかどこかで同じ境遇のヒモと巡り合い交流を持てるかと思ったのが理由でもある。

 話が逸れた。ヒモに愛があるかどうかの話に戻ろう。実際、俺は愛情があるから何とも言えないが、他人と毎日顔を突き合わせ、ストレスのはけ口になり、愚痴を聞き、話相手になり、sexをし、家事をする。それを愛情を通わない他人に出来る人がいれば可能なんだろうと思う。残念ながら俺はそんな面倒なこと他人には出来ない。もしかしたらそういうことを自然と出来る人がいたら愛情なくともヒモが出来るのかもしれない。

 

・愛の無いヒモ

 友人が少ないと寄生される!? ヒモ塾・セブ山氏に学ぶ「ヒモ男」対策 | ALICEY

 

 セブ山氏とか言う人のおかげでヒモに対するイメージが柔らかくなった気はするが(←気のせい) しかし、テクニックだけではヒモにはなれないと思う。ヒモの道というのは思ったより厳しい。かくいう俺も過去に一度破綻を経験している。小手先のテクニックだけではなかなか通用しない厳しい世界なのである。

 もし愛情が無かったり、何等かの利益目的でヒモになりたい場合は自分で自分を騙すことも必要になってくるかもしれない。であるならば、先も書いたが恩や感謝の気持ちを自分の中で変換し恋愛と錯覚させることも必要な手かもしれない。人間なんて意外と単純なものである、恋愛テクニックのつり橋効果なんてのも緊張感による心拍数の高まりを恋愛感情と錯覚させるテクニックだとか言われている。その程度で錯覚するのであれば、対人感情としてプラス方向である【恩、感謝の気持ち】を恋愛感情と自分に思い込ますことくらい簡単であろう。

 錯覚でもいい、恋愛感情が自分の中で出来ればヒモ生活において抱えるであろうストレスや苦労を感じなくなり、両者円滑に生活が進みwinwinの関係で誰もが幸せな平和な世界になること間違いない。

 ちなみに余談であるが、自分がヒモしている彼女は金もあるし友人付き合いも多いが俺というヒモがいる。彼女の友人もヒモを飼ってるor飼ってた友人が何人もいることを聞いている。意外に高学歴で金を稼ぐ力を持っている女性の方が相手の収入、社会的地位、立場なんてあまり気にしない女性が多いので、俺はセブ山氏の意見に反対である。

 

 ヒモになりたいのであれば『高学歴エリート女子で高収入の女性を狙え』である。であれば氏の言うところのコスパにおいても余裕でクリアできると思う。

 

 まあ一つ難点があるとした、彼女らは仕事が出来て人を見る目もあるので下心を持って近づいていくとあっという間に気づかれるという欠点があることだ。まあ精進してくだせぇ

 

 

 

ヒモ日記32

〇 ヒモと発達障がいと時々ADHD

 

 桜が咲き誇り、昼間フラフラ歩いているとまだリクルートスーツに身を包んだ初々しい新入社員の皆さんをチラホラと見かけます。

 

 無職ヒモニートの俺はヨレヨレのジャージ姿に身を包みながら希望に満ち溢れた新入社員の顔を見るたびに 『さーて、このうち何人が働き出して大人の発達障がいが発覚するかな』 なんてどす黒い感情で考えてしまうのです。

 

 どす黒いと言うのは少々誇張ではあるのだが、しかし近年『大人の発達障がい』という言葉をよく耳にする。最近で言えば栗原類であったり、SEKAI NO OWARIだかの深瀬さん等の有名人がカミングアウトして急速にその言葉が広がりつつある。

 

 何故か最近「大人の発達障がい」と言われる『子供の内は見逃されてきたが、社会人になって様々な要因で炙りだされる発達障がい』の例が急速に増えている。何でだろうね? 原因はよく分からん、まあ当事者として思う節はあるのだがそれについて言及するのはまた次の機会にしようと思う。今回は転職回数6回、学生時代のバイトの数も入れたら15職種以上の仕事を経験してきた俺が発達障がいの、それもADHDに向き不向きな仕事を思いっきり主観と独断で評価してみようと思う。異論は認める。

 

 まあとりあえず【ADHD 職業 適正】 でググってヒットしたのが

edu.markelog.net

 

 

この記事なのだが、向き不向きの例として挙げられている職業について当事者として思うことをツラツラと書いてみようと思う。

 

注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が向いていない職業

  • 事務、経理
  • 秘書
  • 単純作業製品検査
  • 校正
  • 医療関係の仕事(看護師・医者など)
  • 自動車や電車の運転士
  • パイロット
  • 弁護士
  • 教師
  • 塾講師
  • 保育士

 

 と記事内にあったのだが、この中で経験ある職種が幾つかあったので以下にツラツラと書きなぐってみる。

 

  • 『事務、経理』 これに関しては少なくとも俺にとっては間違いない。経費精算や書類作成などにしょっちゅうミスを犯して度々庶務のおばさんに怒られていた。
  • 『医療系の仕事』 これは間違いないですね。自分は前職が医療従事者と一緒に病院で仕事を行う会社だったのですが、まぁよく先輩に怒られていた。正確性を求められる現場で俺はおおざっぱ過ぎたし、何より病院関係者の顔色を読んだり空気を読んだりすることがすこぶる苦手で、仕事出来ない奴の烙印を押されて目出度く見捨てられることとなった。
  • 『自動車や電車の運転士』 営業車で三回事故(擦ったりした程度ではあるのだが)を起こした時点でお察し
  • パイロット』 自衛隊パイロット適正試験を受けた際に、パイロット適正無しの通知を貰ったくらいに才能は無い

 

  反面、この例の中にあっても案外うまくやってた仕事もある。

 

  • 『塾講師』 である。と言ってもほとんど個人指導みたいな塾であったので教壇に立つタイプとは少々違うのかもしれない。しかし元々、人と話すことが好きであったり面倒見が良い性格もあって割と生徒からは好かれていたし、勉強を教えることも問題無かった。

 

注意欠陥/多動性障害(ADHD) の人が向いている職業

・自分の興味がある分野に特化した職業

  

  ざっくりとし過ぎやん! と突っ込みたくなったが、まあ言わんとしていることは分かる。確かに発達障がい界隈の人は何らかのオタクであることが多い。話していると特定の分野での話の深さに驚かされる。お前それで一冊本書けるんちゃうか? と言いたいくらいに。まぁ興味あることを仕事に出来たら誰だってみんなその道で成功出来るよね、現実にはなかなか上手くいかない。とりあえず、記事内で挙げられている経験職の感想を書いてみようと思う。

 

  • 『コック』 と言っても大学時代に居酒屋の厨房でバイトしていた程度の身であるのだが、しかしフロアで接客していると酔客と喧嘩してしまうので無理やり入れられた感はある。しかしフロアの仕事と比べきちんとレシピ(マニュアル)が決まっていたため、臨機応変な対応の必要も無く淡々と仕事を行っていくのは楽であった。たまに独創性を発揮した調理法を編み出したり、新しい味にチャレンジしてみることも可能であったため飽きることは無く、それなりに楽しめた仕事であった。
  • 『スポーツ選手』 とあるスポーツでプロになるレベルでは無かったが、それでも県の強化選手くらいには強かったし、高校も大学も強豪校からスカウトがくるくらいにやり込んではいた。興味があると俄然打ち込むタイプであるので、当時は一日中ストイックに練習していた。まあ娯楽が無く、球技も下手で女性からもモテなかったからそれに打ち込みことくらいしかすることが無かったというのもある。人より優れた成績を残せたという意味で、選手にはならなかったが、一応例として書いてみた。
  • 『スポーツ店店員』 某大手スポーツチェーン店でバイトをしていた時、売り上げトップになったことがある。人懐っこいのと会話が好きというのがあり、お客さんと話していたらいつの間に買って貰えていたというのもある。

 

 まぁ、幾つも職を転々としてきた俺ではあるが、こうして書いてみると発達障がいって苦手とすることが多くて生きづらいですよねー 特に医療関係者相手の営業なんて相手の顔色読んだり空気を読むことが何より必要とされている職種で、その中に空気が読めない典型のADHDが飛び込んだらもう無能以外の何物でもなかったです。

 自分の場合、人の顔をよく認識できないので一度会ったくらいじゃ次に会っても顔の見分けがつかないので一見さん相手の販売の仕事であったら割と上手くいくのだが、微妙な距離感で何度か相手と会う必要性がある仕事だと途端に何もできなくなったりする。

 また顔色を読んだり空気を読むことが必須な仕事は非常に苦手、相手のご機嫌を伺いながら気に入られて取り入っていく系の営業は最も苦手であった。こちらの要求と相手の需要がある程度分かっていて、そこを詰めていったり提案するような仕事、ある程度ロジックがしっかりてしているものを提案していく仕事だと何とかなっていた様な気がする。

 

〇 まとめ

 まぁ、何が言いたいかって言うと俺もよく分からん。ただ、俺たち発達障がいみたいな連中は出来ることと出来ないことがあまりにはっきりとし過ぎている。定型発達(発達障がい界隈では健常者のことをそう呼ぶ)の人たちはどの仕事も多少の向き不向きはあってもそれなりにこなしていく。だから『出来ないと決めつけるの良くない! 出来るまで努力しよう! それが成長というものだ!』 という意見があるのも否定しない。ただ熱血と根性で何でもどーにか出来ると思ってる人たちは戦中に日本に戻って日本を勝利に導いてきて下さい。出来ないことにいつまでも苦しんで自分を潰して卑屈になっていくより、出来ることを見つけ、そこを伸ばしていって大きな自信としていくことの方が人生は楽しいと思えるんですよね、俺としては。

 まあ発達障がいに限らず、定型発達の人も、どうしても今の仕事が自分に向いてないと思ったら無理せず辞めて、得意な道を模索していくのありなんじゃねーかと思うわけですよ。そこは逃げとか思わなくていいと思うんだよね。

 ええ、だから俺も無職ヒモニートが一番得意な道なんです。これは決して逃げとかで無く、適職だと思って自信を持って生きているわけです。 え? 無職は職じゃないだろうって? 嫌だなぁ、そこは言わない約束でお願いしますよwwwwwwww

 

 

無職ヒモ日記31

〇 憧れと現実

 

hamusoku.com

 

なるほど、よく友人から「ヒモになりてー」とか聞くけど、世間一般でもヒモにやら主夫になりたい連中は多いわけだ。しかし一つ聞いてみたい。そこまで願望があるなら何故実際に動かないのか? 実際、彼氏の収入や仕事は一切気にしないという女性層は一定層いる。俺の彼女もそうだ。女性の社会進出が進み、今や年収で男を上回る女性は多くいる。家庭より仕事を重視する女性なんて東京丸の内に行けば石を投げれば3人に1人くらいは当てられるだろう。

 

ヒモや主夫になりたかったら丸の内の改札に行って片っ端からナンパしていけばその内にその願望は叶うんじゃないか? それこそ薄給&パワハラ上司&ノルマの三苦の責めに耐えてきた歴戦の社畜の精神があれば週末キャリア女性ナンパくらい鉄の心で簡単に出来るだろうよ。

 

今後何十年、あのクソハゲ陰険部長のノルマの詰めによりジリジリと精神を蝕まれていくか、週末丸の内のキャリアっぽい女性数十人に声をかけてフラれつつもいつかは目的を果たして夢のヒモor主夫の座をゲットし、ストレスフリーになるのとどっちが楽なのだろうか?

 

まあ単純に考えたら後者である。しかし一向にそんな気配が見えないし、そもそもヒモor主夫の絶対数も増える兆しは無い。これは一体どういうことであろうか。答えは簡単。それはそもそもこの願望自体が、半分諦めと、そして少々の蔑みから成り立っているからである。

 

「諦め」とは?

  • そもそも男を養ってくれるor自分より年収が低い男性を男として見てくれる女なんていない

 

これは大きな間違いである。確かにそういった話は一定数ある。自分が新卒で入った会社は仕事の中身はともかく年収は非常に良い会社であった。そこでは同期や先輩女性社員がとにかく売れ残っており、皆が口々に「いくらいい男がいても自分より年収が低いと付き合う対象にはならない…」と言っていた。うちの会社の年収を越す業界なんて上位広告業界か大手マスコミ、商社くらい。それを言いだしたら彼女たちはほとんどが結婚出来ないだろう。

 

私的見解ではあるが、そういうことを口にする女性ほど中途半端な学歴と中途半端な仕事観で勤めている連中が多かった。その年収はたまたま入った業界が良かった故の年収であり、決して自分の実力では無い。それを理解していないから、目先の年収という数字にしか価値を見出せないのかもしれない。ただ、自分が仲良かった同期の女子でトップの学歴を持ち、そして仕事観も申し分なかったコは転職繰り返し、今は外資のコンサルにいる。そして恋愛も自由に楽しんでいる。

 

他にも知人で旧帝出の女性弁護士も付き合う男性の仕事や年収は一切気にしておらず、現在絶賛彼氏募集中である。その友人で東大卒の超エリート企業弁護士も交際相手の年収や職業は一切気にしないと公言している。また俺の知り合いの高卒フリーター警備員の奴は女性医師といま交際している。俺の彼女もそうであるが仕事観も学歴も掛け値なしに優秀な女性は男の年収職業は一切気にしていない。だから諦める必要なんて無く、たまたまそういった層の女性と触れ合う機会がないだけなのだ。それを確かめるためにも今夜の華金丸の内でナンパをしてみよう。

「少々の蔑み」とは?

  • なんだかんだ言ってるけど、結局ヒモとか主夫とか負け組だよな

という考え方である。これに関しては全く否定しない。というか出来ない。ヒモはまあ世間体悪いです。ええ。俺はクソ虫です。存分に蔑めばいいい。ただ待って欲しいのは幸福度である。俺を(ヒモを)見下すのなら… あんたらの会社は九時五時で帰れて残業代は100パーつけられ有給消化100%近い。上司は理解のある人で同僚との関係性も良好。極度のノルマも無く、適度のストレスで健康的。おまけに年収800万超えで福利厚生最高! であるならば許そう。こういったリーマンから見下されてしまうのは仕方ない、勝てる気がしないっす。お前がナンバーワンだ。カカロット

 

早朝出社、サビ残強制。有給何それ甘え?的な職場で働き、上司は理不尽で三歩歩けば出した指示を忘れて怒り出す鶏野郎。同僚との関係は殺伐として出世のための蹴落とし合い脚の引っ張りあい。実現不可能なノルマを課せられ毎日がストレス地獄で年収300万って奴は俺を笑うな。笑うんじゃねえ、むしろ一緒に泣こう。一緒に泣いてあげるからさ、俺と一緒にヒモになろうぜ? なあ、ほらお前もこっち側来いよ? 辛いだろう、しんどいだろ、分かるからヒモか主夫目指そうぜ?

 

〇結論

 

結局、世間一般でヒモになりたい主夫になりたいだの願望は聞くが、結局それに一歩踏み出すために努力している奴らは少ないってことである。そこにはやはりプライドや偏見がどこかにあり、どうしてもその道に踏み出すことが出来ないのである。

 

しかし先述した通り、ヒモを養う気概がある女性は男が思っているより案外多い。そして肝心の幸福度、どうでもいいブラック企業にしがみついてスキルも経験も付かず無駄に時間と精神を食いつくされていく人生とヒモor主夫生活とどっちが良いのだろうか?

結論は各々に任せるが、しかし… 一歩踏み出す奴らがもう少しいれば俺の立場ももう少しは上がるかもしれない。

 

いや上がるわけないか。低学歴無職ニートでヒモの俺は…